伝統的な鰹節
本日は私の専門分野である鰹節の話題を一つ。
焼津の特産品の一つでもある鰹節。
この鰹節はもちろん食品でありますが、芸術品であることもご紹介したいと思います。
昨日、静岡県水産試験場において、「焼津鰹節伝統技術研鑽会」なるものが開催されました。
これは昔ながらに伝わる焼津型の本枯れ鰹節製造技術を、鰹節業界の大先輩から、我々のような鰹節業界の若者に伝えていく行事で毎年1回行われているものです。
昨日は数名の講師に実際に指導を受けながら鰹の切り込み、煮熟、骨抜き、修繕、そして最初の焙乾までを行いました。
私も、この研鑽会に参加するのは8回目になるのですがなかなかうまくできません。
本枯れ節の製造を完全にマスターするためには何年もの実務経験が必要とされています。
まさに職人技が生み出す芸術品なのです。![]()
この技術は、今年から焼津市の指定無形文化財に認定されました。
昨日切り込み作業をしたものは、これから何日も焙乾を繰り返し、長い期間をかけてカビ付けをして、秋頃に完成する予定です。そして秋には組合員の中の代表者が皇居の新嘗祭にこの節を献上しに行きます。
なぜ日頃鰹節製造に携わっている若者が鰹節の製造技術を教わらなければいけないのか・・・。
それは昔ながらの本枯れ節は日常ほとんど製造されなくなってしまったからなのです。
今流通している鰹節は、食品としての鰹節に特化したもので、極力製造コストを抑え大量生産が可能な方法に変わってしまっています。
悲しいかな時代の流れの中で、比較的高価なものである本枯れ節は消費量が減少し製造する者が年々減少してしまいました。この業界も厳しいのですよ・・・。
鰹節業界の若者はこの焼津の文化財を先輩から受け継ぎ、次世代へ引き継ぐ義務があります。
同時にこの文化財をただの飾り物として維持していくだけでなく、まちづくりに生かしていくことによってその価値を高めていかなくてはなりません。
やっぱりまちづくりとはずっと縁がありそうですね。
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コメント
焼津特産の鰹節をお土産に地方に
遊びに行きたいのですが、工場での直販って
ありなんですか?
あと、他県からのお客を工場見学させたりとかってできるもんでしょうか?
投稿: nobby | 2005/05/25 10:49
nobbyさん
お待ちしてましたよ。
鰹節屋といっても節を作っているところや、削り節を作っているところなど、いろいろあります。いずれにしても工場直販は会社によって対応はまちまちではないでしょうか。その工場がどんな節を作っているかにもよりますので。うちは調味料メーカー向けの鰹節を作っていますのでうちの会社のものは直販してません。
でもね、たまたまなんですが、うちに本枯れ節の在庫ありますよ。小売も可能です。カンナ削りとセットにしてもって行ったら喜ばれますよ。僕は県外の友人の結婚祝いにはこのセットを贈るパターンが多いです。
工場見学の件、昔は案外どこの工場も見学がしやすかったと思いますが、近年衛生管理、品質管理の観点から一般の人の見学受け入れはほぼやってないでしょう。ただ、水産加工センターなどは社会見学を受け入れている例もありますので、聞いてみればOKかも。
焼津をもっと知ってもらうためにも製造の現場を見せるような観光PRも必要だと感じています。新しく工場建てる資金があれば見学者コースも作っちゃうんだけどなぁ。
投稿: とまとも | 2005/05/25 14:50